仮想通貨大暴落で利益ゼロに
2018年1月16日~17日にかけて、仮想通貨が軒並み大暴落しました。
私は、2017年末に、Coincheckから27万円分を投資し、イーサリアム、リップル、ネムを持っています。
一時は、資産総額が45万円となり、+約18万円の利益が出ていたのですが、17日の朝には一気に20万円まで下がって損失が出る状態となりました。この事態に、初心者の私はどうしていいか分からず、ただただ静観するしかありません。仮想通貨についてもっと知識があれば、80円まで下がったネムを買い増しておきたかったのですが…、すぐに情報収集することも動くこともできず。
2017年は仮想通貨元年といわれ、2018年はどのように仮想通貨が成長していくのか楽しみにしていた矢先の出来事にショックでした。乱高下を繰り返している仮想通貨ですが、今後の行方はどうなるのでしょうか!?
ビットコインの特徴と利点
今後の行方の前に、ごく簡単にビットコインについて整理しておきます。
- 2009年に運用が始まった暗号通貨。
- ドルや円といった法定通貨のようにコインや紙幣などの現物がなく、ネット上でやりとりされるデジタルデータに価値を持たせたもの。
- 総発行量の上限は2100万枚と決めることで希少性を持たせ、有志によるマイニング(採掘)と呼ばれる作業で発行される。
- ネット上で取引記録を共同管理する仕組みなので、取引に国家や企業などの仲介者が存在しない。
- ブロックチェーン(個人の匿名性を保護できるネット上での分散管理技術)という技術により、偽造や二重払いを防止。
ビットコインの利点
取引に銀行などを経由する必要がないので……
- 個人間で「直接」送金できる
一般的な通貨を送金するには、銀行を経由する必要があるが、仮想通貨はその必要がない。 - 手数料が無料か格安
仲介者がいないので、銀行やクレジットカード会社などへの手数料が発生しない。 - 監視や制限が存在しない
為替や両替が関係なく、世界中で同じ通貨で取引が可能。
銀行を経由しないぶん手続きや制限がなくなりお金の流通がより自由になる。
ビットコインは必ず滅びる!?
17日の暴落でガッカリしていたところへ、2018年1月18日(木)朝日新聞のインタビュー記事(15面)を読んで、更に衝撃を受けました。
東大名誉教授の経済学者・岩井克人氏によれば、ビットコインは必ず滅びる、と仰っています。
その理由とは、貨幣価値の安定には、中央銀行のような公的存在が必要であるが、中央銀行を不要とすることを目的としたビットコインは、仮に貨幣になったとしても長期的には滅びるとのこと。
どういうことでしょうか!?
貨幣は、だれもが『他人も貨幣として受け取ってくれる』と予想するから貨幣として受け取る、という自己循環論法で価値を持ちます。従って、その予想が危うくなるとだれも受け取ろうとしなくなり、その時、貨幣は貨幣でなくなる。………だからこそ、有事に経済を制御する中央銀行のような公的機関が絶対に必要なのです。しかし、そもそもビットコインの基本思想は自由放任主義で、だからこそ個人の匿名性を保護できるネット上での分散管理技術(ブロックチェーン)を導入したのです。『中央』を排除するために生まれたビットコインは、まさに『中央』を持たないがために、仮に貨幣として流通したとしても必ず滅びます。
貨幣は自己循環論法によって価値を持っているのですね!
ところが、ビットコインは過剰な価値を持ちすぎて、自己循環論法が成り立たなくなっているようです。しかし、この不安定性を制御する中央銀行のような公的機関が存在しない!
あるモノが貨幣として使われるのは、それ自体にモノとしての価値があるからではありません。だれもが『他人も貨幣として受け取ってくれる』と予想するからだれもが受け取る……。実際、もしモノとしての価値が貨幣としての価値を上回れば、それをモノとして使うために手放そうとしませんから、貨幣としては流通しなくなります。
ところが、ビットコインは、数が限られて将来価値が上がるという期待感から、それ自体が『値上がりしそうな資産』という一種の価値あるモノになってしまった。
ビットコインは、「貨幣」というより「モノ」として扱われるようになってしまっているのですね!持っていれば値上がりする「モノ」を人々は「貨幣」として使うはずがない。
確かに、我が家でも以下のような会話をしていました。
夫『手持ちのビットコインで、ユニクロで買い物してみようかな~』
私『えっ勿体ないよ!まだまだビットコインの価値が上がるはずだから、手放さない方がいいよ!』
私はネットで「ビットコインは1000万円以上まで上がる」というような記事をいくつか読んで、そこに期待を寄せていました。しかし、1BTCが1000万円だと、100円の価値のジュースを買うのに、0.0000001BTCで払うことになりますから、貨幣としてあまり現実的な感じがしません。
ビットコインを使えるお店やサービスは増えてきていて、日本でも資金決済法を改正して通貨に準ずる扱いにしています。また、仮想通貨取引で得た収益も雑所得として課税されています。
この税制面には不満も多いようなので、今後も改正されていくのでは、と思うのですが、岩井氏によれば、対応した法整備は必要だが、それが貨幣になることを保証しているわけではないとのこと。
『中央』を排除するために生まれたビットコインは、機能的には貨幣に求められるものをすべて備えているものの、まさに『中央』を持たないがために、仮に貨幣として流通したとしても必ず滅びるし、貨幣になる前に滅びる可能性がはるかに高い。と岩井氏は予想しています。
まとめ
ビットコインの行方について、経済学者の話を取り上げてみました。
- ビットコインは、「貨幣」ではなく、価値ある「モノ」になってしまっている。
- 人々が値上がりを期待して手放さなければ、貨幣として流通しなくなる。
- 有事に対処する中央銀行のような公的機関が存在しないので、ビットコインは必ず滅びる。
という点がポイントでした。
現在、ビットコインが過剰な価値を持ちすぎてしまっているとすれば、今後はどのような価格で落ち着いてくるのでしょうか。あるいは、2018年は引き続き投機の対象となって、暴落から回復をみせるのでしょうか。
私の願いは、最低限、損失は出したくないところです。
目標低い!
欲を言えば、0.38円で買ってただいま大損している草コイン XP が1円以上になってほしいです(笑)
ではでは!
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